まず絵がめちゃめちゃキレイになっていたのとアニメでは描かれなかった山王戦を見ることができたのは大きかった。
ただ、あくまで映画であることや原作が完結して20年ぐらい経ってるので原作者にも色々思うことがあったのか、原作を知っている者が見ると違和感があるかもしれない。
まず原作とこの映画では主役が違う。
違うとは言っても桜木花道が宮城リョータになっただけなので、これは違和感というより新鮮に感じる方が正しいかもしれない。
けれど、あれ?これって週刊少年ジャンプに掲載してたはずだよね??と思うくらい、本来ならそんなに出てこないはずの家族の話ががっつり出てくる。
しかも内容はなかなかヘビー。
それから宮城リョータといえば……で思い浮かぶことのひとつにミッチーこと三井寿との確執があるけれど、あれがこの映画でエピソードが随分追加されている。
だけどリョータの唯一の親友であるヤスや片思いしていた彩子についてはビックリするレベルでスルーされている。
個人的にはリョータのあそこまで暗い家族の話必要だったのかなというのと、ミッチーとの話よりヤスと彩子の話が見たかったことが私の中で星が2つもマイナスになった要因になっている。
あとは今だとコンプライアンス的にダメなのか原作ではそれなりにあったギャグ要素や高校生故のハチャメチャ感がかなり削ぎ落とされているし、リョータを主役にしたので花道と流川のあれこれも大幅にカットされている。
また20年前に声を当てていた声優さんたちもさすがに高校生らしい声は出ないとか引退されているなどもあるのだろう、中の人たちは一新されている。
私は推しキャラがリョータとミッチーなのでなんだかんだ言いつつもそれなりに楽しめたが、もしもスラムダンクの主役は花道以外は認めたくないとかリアルタイムで原作やアニメを楽しんでいた人が懐かしむつもりで鑑賞するなら、無理があるかもしれない。