姉が発狂し、親がなだめている場面でふと、「この家族はこれでよかったのだ」という思いになり、それより後はその思いで観ました。
認知症介護などでもそうですが、気が狂ったような娘と長年同じ空間にいればストレスや疲れが見た目や行動に滲むものですがこの両親には何年経ってもそれがなく。むしろどんな状況であれ自分が娘の面倒を見ているという事実が両親の心の支えになっているような気がしました。
だから当然、入院治療という考えにはならなかったのでしょう。
そんな状況にストレスを感じたからこそ治療等の解決策を模索したのが藤野監督なのでしょうが、彼もまた別居し、映像を撮るという目的を持つことでそのストレスから逃れ、こうして作品を世に出しているわけで…
どうすればよかったかと問われば、これでよかったのだと思います。
入院治療後すぐに改善した姿を見ればもっと早くに治療をしていればという思いにもなりますが、症状のある時の姉自身は苦しいとも治したいとも思っていなかったでしょうし、そんなそぶりも見せなかったはず。それゆえに家族が自分の居心地の良さを優先させたのだと思います。
なぜ発症したのかを考えると、この両親には教育虐待的な部分があったり、遺伝的な部分があったようにも見えて気の毒ですが、発症してからはもう周囲の人次第ですね…