一人の人生をギュッと凝縮した濃厚な3時間でした。
至高の芸術は見る人に強烈な感動を与える。
しかし、それに関わる人達は影としての人生を歩まされる。少しづつの影が合わさって、
また国宝の明度が際立って見えた。
主人公もまた人生の中で光と影を行き来し、
周りもまた、光を疎ましく思ったりその光にあやかったりしながら、物語が進む。
歌舞伎という特殊な環境ではあるが、
運命に翻弄される登場人物達に、見るものは共感せざるを得ない。
ライバルへの嫉妬、子供可愛い母の気持ち、親に愛されない娘、血のいやらしさ…目を向けたくない人間の負の感情に強く共感する。
人生は激しくて凄みがあって苦しくて切ない。見苦しくてもうまくいかなくてももがき倒しながら生きていく。
諦めなければ何かが見えるのかもしれない。