主人公エム(Billkin)の視点を通して、母方のおばあちゃんとおばあちゃんの兄との関係、おばあちゃんの子どもたち(主人公のエムから見ると母親やおじさんたち)、多額の相続をしたエムの父方の親戚であるムイの、それぞれの思惑が、それぞれの形で描かれています。始めはバラバラだった家族が、おばあちゃんの看護や介護を通して次第に変化して行く一方、ムイは相続した家もすぐに売ってホテル暮らしを始め、親戚の付き合いを絶ってしまったように見えます。(お葬式で火の中に家の模型を投げ入れた描写は、ムイの親戚への気持ちを表していたように思います)
エムは始めは打算的におばあちゃんに関わっていますが、それをおばあちゃんに見抜かれ、それでも冗談を言いながら、次第に献身的におばあちゃんの看病をするように。お互い気持ちが通い合っていると思って、一生懸命看病したのですが、何ももらえないと分かってショックを受けるエム。(遺産の配分で愛情を測る部分もあるため)
裏切られたような気持ちになり、実家に帰るのエムですが、施設に預けられたと知り、お見舞いに行って、そこでのおばあちゃんの姿を見たエムは「家に帰ろう」と、連れ帰るのです。
やがておばあちゃんは亡くなるのですが、その時に始めて、エムが子どもの頃から貯金を積み立ててくれていた事が分かるのです。
その他にも、おばあちゃんのエムへの愛情はザクロの樹にも現れているので、是非劇場で探してみてください。
そして、吹いている風もキーになっていると思います。
繰り返し見るほどに気付く事が増えていき、更に感動が深まる作品です。
エンドロールの最後に主演のBillkinが歌うEver Foreverは、映画の世界観を現していて、それがまた心に染みます。
是非最後まで劇場にいて、歌を聴いていただきたいと思います。